淀川水系河川整備計画の策定に向けての取り組み

皆さまからよせられたご意見

ご意見   滋賀県伊香郡高月町 / 北村 又郎

1.治水対策について去る8月28日に公表された「淀川水系河川整備計画原案」において、丹生ダムの治水機能について、「丹生ダムについて、ダム型式の最適案を総合的に評価して確定するため、調査・検討を行う。」こととされており、ダム建設の方向は示されているものの、治水容量が明記されていません。高時川は、主に昭和30年代に1/20前後の超過降雨に対応できるよう整備されて以来、丹生ダムの治水容量が決定されないことから、ダム予定地点下流の洪水対応規模が設定できず、河川改修工事が実施されていません。今回の淀川水系流域委員会についても、6年余りもの間検討されているにもかかわらず、流域住民の安全を無視して無責任にも未だに結論を先送りし、流域住民の「早く河道改修をしてほしい」という想いを踏みにじり続けております。また、近年の異常気象により、想定以上の降雨により大洪水が発生する可能性もあり、流域住民は現状の河川規模では非常に危険であると考えています。今回の「淀川水系河川整備計画」の中で、早急に姉川・高時川の河川改修が可能となるよう、姉川・高時川の河川整備計画が策定できる前提となる丹生ダムの治水容量を明記しなければ、引き続き、流域住民が洪水に対して危険な状況が続くこととなり、淀川水系の他の一級河川の整備状況と比較して不公平となってしまいます。最近提唱されている流域治水については、想定している洪水を超過する洪水も発生することや、丹生ダムの建設及び河川改修にも時間を要することから、当然、流域関係市町が連携しつつ強力に推進することは申すまでもありません。以上のような状況の中で、是非とも早急に、姉川・高時川の河川改修ができるよう、今回策定される「淀川水系河川整備計画」に、丹生ダムの治水容量を明記し、姉川・高時川の河川整備計画策定の前提条件を整備していただくことを切にお願いします。
2.利水対策について異常渇水対策容量は、今回の「淀川水系河川整備計画原案」において、「丹生ダム事業において異常渇水対策容量を確保することとしているが、ダムで容量を確保する方法と琵琶湖で確保する方法があることから、最適案について総合的に評価し確定するために調査・検討を行う。」こととされており、丹生ダムでの異常渇水対策容量の確保が確定しておりません。琵琶湖総合開発により、琵琶湖の水位でマイナス1.5mまで利水できることとなっております。しかしながら、琵琶湖の水位低下により、現に湖岸地域において当初には想定されていなかった地下水低下を引き起こし水道水源井戸の水位低下や水質白濁などが発生しており、もし異常気象の中で琵琶湖の水位がマイナス1.5mを下回った場合、瀬田川洗堰を全閉するということは下流府県に対し人道的にできませんが、この琵琶湖の水位低下に伴い、南湖において厳しい悪臭が出て下流府県の飲料水にふさわしくなかったりと様々な悪影響が発生します。このような湖岸地域の水環境の悪化を回避するためにも、極力、琵琶湖の水位低下となる方法を避けることが必要であると考えております。また、高時川の瀬切れについてですが、淀川水系流域委員会委員より高時川頭首工地点での過剰取水が原因ではないかとの指摘がなされています。しかしながら、最近(H11年〜H18年)の取水データによりますと、高時川頭首工において、かんがい期(4月11日〜9月15日)の取水量は平均4.6m3/s(3.7m3/s(H12年)〜5.3m3/s(H16年))程度となっており、この間の法定許可水利権は、4月11日から4月30日の間は10.189m3/s、5月1日から9月15日の間は11.276m3/sであることから、決して過剰取水とはなっておりません。河川法に基づき許可された範囲で取水しているのです。したがって、下流府県に対する異常渇水対策容量を丹生ダムに求めることにより、その用水を高時川の瀬切れ対策に活用することが自然であり、地域の水環境にとって非常に大切なことであると考えております。以上のような観点から、是非とも異常渇水対策容量を「琵琶湖」ではなく、「丹生ダム」に求めるよう、今回策定される「淀川水系河川整備計画」に明記していただくよう切にお願い申し上げます。
【淀川水系河川整備計画原案と今後の河川整備に関する琵琶湖・淀川流域市町村長意見書(平成19年12月28日)より抜粋】

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