過去の委員会
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● 委員会設立の主旨
建設省淀川工事事務所では、宇治川塔の島地区における今後の河川整備のあり方について、地元有職者からなる委員会を設立して検討しています。
塔の島地区は世界遺産である「平等院鳳凰堂」、名石「亀石」及び「鵜飼」に代表される歴史的景観を有する観光都市宇治の中心地となっています。
また、絶滅危惧種である「ナカセコカワニナ」に代表される貴重な自然環境を抱いています。
一方、宇治川の洪水及び上流琵琶湖の速やかな水位低下を目的とした治水対策が必要な箇所でもあり、毎秒1,500m3の洪水を安全に流下させるためには、現状の河床を切り下げる(河床掘削)必要があります。
しかしながら、治水対策としての河床掘削は、宇治川本川の水位低下による「景観の変貌」や「亀石の浮き上がり」及び「生物の生息環境の改変」を余儀なくすることが予想されます。
このため、これらの貴重な資産に対して、河川整備によるダメージを極力軽減させる方策をふまえた塔の島地区の段階的な河川整備計画を検討するものです。

塔の島地区現況航空写真
塔の島地区現況航空写真


● 委員名簿
芦田和男 (財)河川環境管理財団研究顧問、京都大学名誉教授
紀平 肇 関西大学講師
若原英弌 京都府文化財保護指導員
堂端明雄 宇治市助役
中村英一 (社)宇治市観光協会会長
中川恵次 宇治商工会議所会頭
通円亮太郎 莵道会副会長
辻本 康 川東地域都市計画事業連絡協議会会長
吉本秀子 UJIあさぎり未来塾一期生(元宇治市女性センター検討委員会市民委員)

● 現状の治水安全度
塔の島地区では、毎秒1,500m3の洪水を安全に流下させることを目標としていますが、現状では毎秒約1,000m3しか流すことが出来ません。
これは、関西地方はもとより西日本各地に大きな被害をもたらした昭和28年の13号台風の雨が現在降ったときに発生する流量と同程度です。
一方、宇治橋から下流は毎秒1,500m3を流すことが可能であり、このことからも塔の島地区の改修が必要です。

流下能力図
流下能力図(第1回委員会資料)

● 塔の島地区の歴史資産
塔の島地区は国宝・世界遺産の平等院に代表される歴史の地です。
毎年6月から9月にかけては、宇治川の緩流を利用して平安時代から行われているとされる「鵜飼」が行われており、また、宇治発電所放流口の上流側には日本書紀にも記されている名石「亀石」があります。

● 塔の島地区の自然環境
塔の島地区には、絶滅危惧種である水産貝類の「ナカセコカワニナ」が岸沿いに生息しています。また、宇治橋左岸のたもとは模式産地となっています。
ナカセコカワニナは琵琶湖・淀川固有の種であり、現在では主要な生息場所が宇治市内限られていることから、宇治のシンボルともいえる存在です。

カワニナの生息分布
カワニナの生息分布(第2回委員会資料)

● 第1回委員会の審議内容
平成12年8月9日、宇治市商工会議所において開催されました。
第1回委員会では、規約制定、会長選任、委員会の公開等の審議に続き、事務局からの塔の島改修計画の概要、経緯等の説明を経て以下の内容が審議されました。
 (1)塔の島付近の現状の洪水疎通能力
 (2)段階的な改修計画
 (3)河川改修の見通し
 (4)名石「亀石」の保全
 (5)ナカセコカワニナ等の生態系保全
審議の結果、1,500m3を安全に流下させるための河道整備は、亀石の保全、ナカセコカワニナの生息地の保全に配慮するものとし、広く市民の意見を聴きながら審議を進めることが確認され、第2回委員会では事務局から概略の河川整備案を提示することとなりました。

● 第2回委員会の審議内容
平成12年11月17日、宇治市生涯学習センターにおいて開催されました。
[掘削深さ]
第1回委員会の審議をふまえ、今後20〜30年間の当面の計画として、派川塔の川の締切形状をふまえ本川の河床を約1.2〜1.4m掘削する案が提示されました。
これに対して、掘削深さが約3mであった従来の計画と異なるため、様々な意見がだされましたが、従来の超長期的な計画と当面の計画の相違は、淀川本川の水位の影響をより現実的に考えたことを説明し了承を頂いています。

1,500立法メートル流下時の水位グラフ
1,500m3流下時の水位グラフ(第2回委員会資料)

● [亀石の保全]
亀石の保全については、「擬岩亀石(レプリカ)案」「水面保持(プール)案」「枯山水案」が事務局から提示され、中世期には池状の入り江であったこともあり、ある程度のせせらぎを有するプール案が望ましいとの意見を頂いています。
亀石の写真
擬岩亀石(レプリカ)案
「擬岩亀石(レプリカ)案」
水面保持(プール)案
「水面保持(プール)案」
枯山水案
「枯山水案」

● [自然環境の保全]
ナカセコカワニナの生息地は岸沿いが顕著であり、また浅瀬は鮎(アユ)、鰉(ヒガイ)等の魚類の生息環境も兼ねることから、河床掘削の際は護岸前面を緩やかな勾配で掘り残すことにより水深0.8m程度の浅瀬をつくり、捨石による水制等の設置が必要との意見を頂きました。

●[鵜飼]
宇治橋左岸上流のナカセコカワニナの模式産地については、鵜飼に使用する遊船のための係船施設の建設が予定されており、観光と自然環境の調和が求められますが、係船施設は模式産地を避け少し上流側に設けることで了承を頂いています。
また、鵜飼の催行にあたっては、現状において見られる塔の島上流付近の緩流の状態が必要であり、河床掘削にあたっては、流れの速さが秒速0.7m程度、水深が1m程度の区域を確保するよう意見を頂いています。

<第3回委員会の予定>
第2回委員会の審議内容をふまえ、より具体的な河道整備の姿を提示して審議を頂く予定です。

 
  委員会は原則公開を前提として開催しています。委員会審議内容への意見・提案はトップメニューの「淀川ご意見箱」までお寄せください。  
 

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